ここは佐太大神(サタノオオカミ)の生誕地と記されています。
そのため、古くは加賀神社が鎮座し、神域となっていました。 現在でもこの洞窟の中に旧社地を示す祠が設けられています。
洞門は大神誕生の際、母神が金の矢を射通して作ったと語り継がれています。
陸寄りの洞穴は旧潜戸と呼び、入口が幅5.5mであるのに対し内部の幅は約20m、高さは10m以上、奥行きは約50mの大きさです。
内部には「賽の河原」の民間伝承により幾世代にも渡ったお供物や石が積み上げられ、薄暗い内部は鬼気迫る雰囲気となっています。
日本海に突き出た潜戸鼻の先端と陸寄りの断崖に海食作用によってできた海食洞門。
先端にあるものを新潜戸と呼び、その長さは200mにもなる。洞内は広く、波の静かな日には舟を乗り入れて探勝することができます。
佐多御子神が幼少のみぎりこの島めがけて弓矢の練習をした、との伝承があります。
加賀潜戸は、名勝天然記念物です。マリンボートでお天気のいい時に遊覧できます。しかしお天気がよく温かい時でも、洞窟の中に入り賽の河原(さいのかわら)のそばを通る時は冷っとします。
小さくして亡くした時の母親の哀しみもこの地には漂っているからではないかと思います。そこには小石が積み重ねられているのですが、昔ある男がその石を倒してしまったことで、一晩中子供の足音に悩まされたり舟が沈み死にそうになった話があります。
いろいろ感じやすい友達は、気持ちが悪くなったり頭が痛くなったりします。そればかりでなく猿田彦が生まれた場所とも言われていますので、神の生れし場所でもあります。現代の日本人がどこかに置いてきた感覚をここでは味わえるように思います。 (Sさま2013/1)
JR松江駅より車で北へ約30分