ご存知国引き神話は神の時代の壮大な浪漫溢れるお話です。
ここ出雲ができたばかりの昔の昔、神代の昔…
「なんと狭い国だ、ちょっと他の国から土地を引っぱってきて広くしよう」と、出来たばかりの狭い狭い出雲の国を見て考えた、力持ちで大きな大きな神様の八束水臣津野命(ヤツカミズオミツヌノミコト)。
「さて」と思い、海の向こうを見ると新羅(現在の韓国)の辺りに余った土地を見つけました。 ヤツカミズオミツヌノミコトは「なんと良い土地があった!」と、その土地を出雲に引寄せることに。
大きな大きな鍬(クワ)で土地を切り離し、その土地に太くて長い綱をかけると「国来、国来(クニコ、クニコ)」と出雲の地へ引き寄せました。
そして、引き寄せた土地が流されない様、大きな杭にその綱をくくりつけました。
その後、北陸などから国引きを行われ、出雲の国をとても広い広い国にされました。 その際の土地が島根半島で、綱が鳥取県の弓が浜、杭が大山と言われています。
神代の昔の大事業「国引き」を終えられた、ヤツカミズオミツノミコトは杖を突き「おゑ」と言われ、国引き終了を宣言されました。 その際に杖で突いた場所には草木が生い茂ったそうで、その場所が東出雲の「意宇の森(おうのもり)」になったと伝えられています。 と、これが神話「国引き」です。
こんな壮大なストーリーを紡ぐ神代の昔の人々って、とても想像力豊かでスケールの大きな人だったんでしょうね。